“雪のワイン”という名のこのワインは収穫をする頃に降る大雪から付けられた
醸造を手掛けるニコラ・ビアージは白ワインの名手であるフリウリヴェネツィア・ジュリア州のワイナリー、イエルマンとツアニでキャリアをスタート。その後、国内外のワイナリーで研鑽を積み2013年、満を持して自身のワイナリーであるアジエンダ・アグリコーラ・ビアージ・ニコラを設立し、“ヴァン・ド・ラ・ヌー”プロジェクトを始動。栽培地として選んだのは、イタリアの世界自然遺産に登録されるドロミテ山脈、標高約1,000mに位置するノン渓谷のコレド。リースリングやピノ・グリの派生品種であり、ウドンコ病やフィロキセラへの耐性が強い品種であるヨハニターを栽培。
品種の特性と土地の気象条件により防カビ剤の使用は最小限に抑えることが可能となった。栽培は全て手作業で行われ、生産本数はフルボトル491本、マグナム30本のみV2018と非常に希少なワインとなっている。
2015年、プロジェクトが評価され、Simonit&Sirchがビベンダ誌と共同で、イタリアワイン業界の35歳以下の才能ある人物に贈られるネクスト・イン・ワイン賞を授与。そして2020年、ダヴィデ・ガンジが代表を務める有名なイタリアンワイン団体「VINOWAY」により最優秀若手エノロゴに選出された。また、イタリア国内外の革新的なワイナリー35社を束ねる、リカルド・コタレッラのワイン・リサーチ・チーム(Wine Research Team)の技術コーディネーターも務めている。ニコラ・ビアージが目指すのは、生態系を乱すことなく、真に持続可能な方法でブドウを栽培しワインを造ること。
未来を見据え、真摯にワイン造りに向き合っている。