若者達と醸造家による、“誇りの再結晶”
紺碧のアドリア海を臨むエミリア・ロマーニャ州リミニの丘から高品質なワインの数々を送り出し、イタリア国内外の権威あるガイドブックからも賞賛を受ける造り手であり、若者達を麻薬の連鎖から断ち切るための画期的な試みとしても社会的に高い評価を受けるプロジェクト。1978年開設。リミニの狭小な土地で、ヴィンチェンツォ・ムッチョーリ氏によって設立された施設では、麻薬中毒の若者らが技術習得と社会復帰を目的として、家族の様に絆を深めながら、ブドウの栽培からワインの醸造、酪農から生ハムや乳製品の加工、テキスタイル、プロダクトデザインなど様々な事業に従事しており、各分野ともイタリアトップクラスの専門家が技術指導に携わることでも知られている。保有する畑は約105ヘクタール。アドリア海から5km程内陸の石灰粘土質で形成される緩やかな斜面では、サンジョヴェーゼを中心に栽培され、全て手作業で選別、収穫される。若者らが取り戻した「誇りの結晶」とも言えるワインはテロワールを見事に表現し、著名なレストランやワインバーでもオンリストされるとともに、トレ・ビッキエーリをはじめとする栄誉ある評価を獲得している。